Fender JAPAN ST 57-115 改造 その7

前回の改造時にノリでコンデンサーを替えた訳ですが、トーンを絞った時の音が全く気に入らず、トーン用のコンデンサーを選定する事にしました。
トーンを絞った時の音が音楽的で2年半前からずっと気に入って使っていたコンデンサー、Sprague Bumble bee 0.047uF/600Vの容量値を初めて実測してみると0.0077uFまで容量抜けしている事が判明。
その容量抜けしたBumble beeに近いトーンを探すべく、0.005〜0.015uFのコンデンサーをいくつか比べてみる事にしました。

まずいくつものコンデンサーを比べるにあたり、ストラトコンデンサーを外に出し、クリップで簡単に付け替え可能な状態にしてみました。

以下、比較したコンデンサー。

Sangamo Color Dot 0.005uF/500VDC
載せると古臭い音になる。トーンを絞った時の音はあまりにも個性的。

Micamold TYPE383 0.01uF/100VDC

WIMA Durolit 0.015uF/630VDC

Cornell DubilierZS 0.01uF/100VDC
付けると良い感じに低域が少しだけ削れる。トーンを絞った時の音は音楽的。
実測値0.0131uF。

Sprague SBE Orange drop 3種。

Cornell Dubilier Silver Mica 0.00768uF/500VDC
かなり良い。高域の劣化が少なく、トーンを絞った音も自然。
実測値0.0077uF。

Cornell Dubilier Black Cat 0.0068uF/1600VDC、0.015uF/600v

Sangamo CP04A1 0.01uF/200VDC

Sprague 96P 0.01uF/100VDC

Cornell Dubilier Tiny Chief 0.007uF/1600VDC
相当に良い。付けた時の音も元気でレンジが広く、トーンを絞った時の音も良い。
実測値0.0115uF。

Sprague Black Beauty 0.006uF/600VDC、0.008uF/600VDC
どちらの値もかなり良い。トーンは0.006uFの方が自然な効き。
実測値0.0068uF、0.0086uF。

Sprague Bumble Bee 0.047uf/600VDC、0.0082uF/600VDC
トーンを絞った時の音はどちらもかなり自然で良い。
実測値0.0077uF、0.0087uF。

ヤヨヒ電気製作所 0.5uF/1000VDC
ネタ。

音の傾向が近く、気に入ったコンデンサーは全て値を実測したのですが、値に共通性はさほどありませんでした。
近い値のコンデンサーでもトーンの効きが全然違う事もざらにありました。
謎は深まりますが、とりあえずCornell Dubilier Tiny Chief 0.007uF/1600VDCがベストです。



付け替えただけで確かに音は変われど、所詮コンデンサー。
楽しいながらも音の変化は小さく、比べるのにも集中力使います。
人気の値は高価ですし、こんな事はもう2度やらないでしょう。
もちろんやる価値があるかどうかで言えば間違い無くありますが。