THE EFFECTOR book Vol.20

シンコーミュージックさんから発刊されているエフェクター専門誌、THE EFFECTOR bookの最新号が5月31日に発売となります。

記念すべき20回目となる今号の特集は満を持してのオーバードライブ。
電子部品マニアの頂点を極める前衛的エフェクタービルダーであり、週に3回も一緒に飲みに行ってしまう程の飲み仲間でもあるShun Nokinaを初め、現代を代表する多くのエフェクタービルダーがそれぞれの視点、価値観、概念を持った上でオーバードライブを語っています。

そんな錚々たる顔ぶれの方が登場するオーバードライブ特集、何故か自分は電池について語っています。
テーマは「オーバードライブに合う電池とは?」
電池で音が変わるなんて都市伝説的な噂を解明した上で、オーバードライブに合う電池を探求してみました。


同じ電池でも初期電圧に差がある為、各種3個ずつ電圧値が近い物どおしで音色を比べています。




正直過酷でした・・・
もしご自身で実証される場合は変化量の多いBOSS BD-2で試される事をお勧めします。


更に、私の連載記事である「マニアの極北」では同じ電池を使い回してファズに合う電池を追求。


単一、単三電池を6個直列に繋げたり、コイン電池を3枚重ねて使った他、毎度お馴染みDIY精神豊富な友人が自身で改造した電池を使う等、今回も色々とやらせて頂きました。

更には電池を凍らせて温特面でも考察してみたり。
冷えた電池は低域が出ないようです。


しかし、毎度ながら色々とやり過ぎてしまい、文字数の関係でTone Benderに合う電池について載せられませんでした・・・
多くのToneBender愛用者の方の為にこちらに記述させて頂きます。

・Tone Benderに合う電池
『Electro Harmonix EHX 9V Battery / ダイソー Super ALKALINE BATTERY』
回路に数種類のバリエーションがあるTone Benderの中でも人気のmk.II、mk.III回路で検証。
結果、mk.IIにはElectro Harmonix EHX 9V Battery、mk.Ⅲにはダイソー Super ALKALINE BATTERYといった結果に。
mk.IIにはEHX 9V Batteryがもたらす野太さ、円やかさがよく似合い、その他の電池よりも古き良き物を感じさせる雰囲気をうまく引き出します。
mk.IIよりも若干滑らかな質感、一歩進んだ回路を持つmk.IIIには大手100円均一のアルカリ電池が合います。
ダイソー Super ALKALINE BATTERYは今回試した中で最も歪みの質が荒々しくなる電池なのですが、
mk.III回路にはむしろそういった電池の方が音楽的な質感が生まれるように思います。
その他の電池だと滑らかな質感が得られる分、ヴィンテージ感は失われてしまいがちです。
Tone Benderには総じて歪みの質感がきめ細かくなるような電池よりも、質感が荒く、どこかの帯域にピークが出来るようなクセのある電池が合うように思います。


その他色々と面白い記事、面白い人が出てますので、是非ご覧下さいませ。